藤原道長の長女・彰子(一条天皇の中宮)が皇子出産のために実家の土御門殿に帰った時期に仕えた紫式部の日記は、その期間が2年に満たない短いものであり、日記が書か
れた200年ほど後の13世紀前半(鎌倉時代)に絵巻化された。
現存するのは蜂須賀家本、藤田家本、五島家本、日野原家本の4巻のみで、濃淡のある「つくり絵」の技法を駆使した絵は、構図と人物描写の点で12世紀の『源氏物語絵巻』とは異なり、大きな進化が見られる。また「吹抜屋台」も高く、鋭角的になり、全体を俯瞰する画面構成となっており、平安王朝貴族の格調高い世界を見事に再現している。
第一巻 蜂須賀家本(重要文化財) | |
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寸法 | 21.0×537.5 cm |
保管場所 | 個人蔵 |
解説 | 佐野みどり |
第二巻 藤田家本(国宝) | |
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寸法 | 21.0×451.5 cm |
保管場所 | 藤田美術館蔵 |
解説 | 佐野みどり |
第三巻 五島本(国宝) | |
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寸法 | 21.0×453.1 cm |
保管場所 | 五島美術館蔵、個人蔵ほか |
解説 | 佐野みどり |
第四巻 日野原家本(重要文化財) | |
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寸法 | 21.0×531.6 cm |
保管場所 | 個人蔵ほか |
解説 | 佐野みどり |
価格 | |
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標準価格 | 468,000円(税別) |